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李陵・山月記 (新潮文庫)

中島敦
(株)新潮社/400円+税

人間が別の動物に変身してしまう変身譚の中では、ある朝目覚めたら、主人公が毒虫になっていたというカフカの『変身』が有名である。日本の文学においては『山月記』が筆頭にあげられるだろう。中国を舞台に、人間が誰しももっている「特別でありたい」という願望により、自作の詩が認められることを渇望する主人公。その願いがかなわず発狂し、ついには虎に変身するというストーリーである。簡潔な短編ながら人間心理についての深い洞察に満ちている。人は様々な妄執を持っている。その中でも、自分が特別な存在でありたいと願う願望は、近年、ますます強くなっているように感じる。自分だけでなく、回りにいる誰もがそう思っているのだから始末が悪い。現実と、こうでありたいというイメージとのギャップに苦しむのが落ちである。なぜ、このような願望を人は持つのだろうか?この苦しみが人間に与えられた性なのだとしたら、どのような目的があるのだろうか?エゴを捨て去るためには、まずエゴを育てる必要がある。人間は、その育て方がまだまだ下手なのかもしれない。文庫。

文庫
判型:文庫判
タテ150mm × ヨコ106mm
218頁
2003年12月1日
ISBN:9784101077017
金額:
¥432 (税込)
数量:
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