新潮社
早くから環境問題に取り組み、現代文明に警鐘を鳴らしてきた著者が、すべての人が生まれながらに持つ「センス・オブ・ワンダー」、つまり「神秘さや不思議さに目を見はる感性」を、いつまでも失わないでほしいという願いを込めた本書。嵐の夜の海の荒々しい興奮、夏の森の散歩で出会う岩やシダ…。生きることの喜びを思い出させてくれる。
《著者紹介》
レイチェル・カーソン Carson,Rachel Louise
(1907-1964)ペンシルベニア州スプリングデールの農場主の娘として生れる。ペンシルベニア女子大学で動物学を専攻後、ウッズホール海洋生物研究所などで研究を続ける。1936年漁業水産局に就職し、政府刊行物の編集に従事。1940年に魚類・野生生物局に移り、1952年に退職するまで、野生生物とその保護に関する情報収集にあたった。1951年の『われらをめぐる海』で、生物ジャーナリストとしての地位を確立。1962年に発表された『沈黙の春』は、自然破壊に警告を発した先駆書として、その後の全世界に大きな影響を与えた。
上遠恵子 カミトオ・ケイコ
1929年生れ。エッセイスト、レイチェル・カーソン日本協会理事長。東京薬科大学卒。1974年、ポール・ブルックス『生命の棲家』(後に『レイチェル・カーソン』と改題)を訳出。以来カーソン研究をライフワークにする。訳書にカーソン『センス・オブ・ワンダー』『海辺』『潮風の下で』などがある。
単行本(ハードカバー)
判型:B6判
タテ192mm × ヨコ132mm
60頁
1996年7月25日
ISBN:9784105197025