田中圭一
KADOKAWA
発売3ヶ月で20万部を突破し、話題をよんでいるドキュメンタリーコミック「うつヌケ」。手塚治虫のパロディーなどで知られる漫画家の著者も10年近くうつ病に悩まされた、うつの暗いトンネルを通りぬけたうつヌケ経験者だ。著者自身の経験をはじめに、18名の実体験をまとめた本書には、大槻ケンジや内田樹などの著名人の他にも、OL、教師、営業職などさまざまな業種の人たちが登場する。うつという重いテーマを、一見軽いタッチですらすらと読めるように描いているが、心理描写や状況が一瞬で掴める漫画だからこその説得力があり、うつの症状の一つである活字が頭に入らず本が読めないという人に対しても、回復の糸口となるヒントがふんだんに詰まった一冊となっている。
ISBN:9784041037089