左右社
直立2足歩行。この不安定で心もとなく、高度な体の制御を必要とする移動手段が、人類に多くのものをもたらしたことは、生物史の観点から触れられることが多い。では精神の上ではどうだったのか?人間にとって歩くということはどういうことなのか?過去と現代では歩き方が違う?自然と都市は?男性と女性は?歩く目的は何なのか?移動のための切実な手段か、思索や創作のためのそぞろ歩きか。デモなどの自分の意思を主張するための決意表明なのか。時と場所、歩く主体によって、その色合いがこんなにも変わるということを、著者は鮮やかに描いてみせる。この本で示される様々な歩行の形を見比べながら、では自分にとって歩くということはどういうことなのか?それを考えてみると、生き方の基本姿勢がみえてくるかもしれない。
単行本
判型:四六判
タテ192mm × ヨコ136mm
520頁
2017年7月30日
ISBN:9784865281385