ナチュラルスピリット
私たちの知らない意識の領域が存在しているということを、あなたは考えてみたことがあるだろうか? 女性キリスト者である著者は、ある日突然、「自己」を失くす。そこに広がるのは、神との合一も超えた沈黙と静寂、死や狂気へ逃げ去ることもできない絶対的な虚無だったという。2年間の無我の体験によって見えてきた自己の本質や神の存在などがキリスト教的な観点から淡々と綴られる。「私」という枠が取り払われた時、人はどんなリアリティに遭遇するのか、という予想もできない領域を垣間見せてくれるこの貴重な記録は、霊的探究の途上にある者の助けとなるはず。そして安易にその領域を目指そうとすることへの警告のメッセージとも受け取れるかもしれない。絶版となっていた『自己喪失の体験』が新完訳となって復刊。
ISBN:9784864511407