渡辺郁夫 編
SCL(Hiroshima Spiritual Culture Laboratory)
「約束事の世界」と「約束事の世界を超えたもの」の関係などについてダンテス・ダイジと若者達が対話する。質疑応答が中心の第2編。
__出版社紹介
「ダンテス・ダイジ講話録の第2編です。早稲田大学仏教青年会にダイジを招いたときの質疑応答が中心です。「草木成仏」をめぐる興味深いやりとりがあります。また『メディテーション・トラベルガイド』の一部をダイジが朗読し説明しています。」
__本書からの引用
T「草木が成仏しているというのはどういうことなんですか。」
ダン「草木が成仏しているということ? (窓の外を指さして)成仏してるじゃないか。見てみろよ。ただし、これは教えることはできない。それは理解するものじゃなくて、君の中で理解されることじゃなくて、既にそうなものの中に君が投げ出されることだからだよ。」
T「じゃあ草木が成仏していないという状態はどうなんですか。」
ダン「うん、それが普通の人間の状態じゃない?普通の人間の状態からだと、どう見たって、これ(紙をさして)を仏とは思わないだろ。もしこれを仏だと君が思ったら、君は仏青なんかこないよ。これに向かい合ってさ、拝んでるよ(笑)。
いい? 既にあるものに向かって君自身がほどけるというのかな。そういうことなんだ、草木成仏ということは。草木が成仏してるなと君が確認するんじゃないんだよ。」
T「研究会で説明しなくちゃいけないんですが言葉に出したらどう言えばいいんですか?」
ダン「うん。今言った通りだよ。既に成仏しているけど、それを確認するためには君がそれに向かって投げ出されなきゃあいけないということ。」
単行本(ソフトカバー)
判型:A5判(148×210)
135頁
2002年3月20日
ISBN:9784902268010