日本教文社
著者は、カルロス・カスタネダと同じくドン・ファン・マトゥスを師に持つ。両者とも人類学者だと言う点も共通しているが、違いは著者が女性だと言うこと。女性ならではの細やかな視点から、豊かな表現で描かれる本書は、一見すると、フィクションのように思えるかもしれない。
治療師の実態についての人類学的な調査を行うべく、ベネズエラを訪れた著者は、様々な巡り合わせから、「魔女」メルセデスというシャーマンに弟子入りをすることとなる。ベネズエラに向かう旅の前、著者は彼女の隠れた才能を見抜いていた女性から、「一人で暗闇の中で危険と直面している時には、戦士の道を進むしかない」と諭される。
その時は合点がいかなかった著者だったが、メルセデスの助手として治療を手伝う日々を通じ、「戦士の道」の深い智恵を学びとることとなった。治療を受けに来た人々の様々なストーリーや著者の体験が描かれるドキュメンタリーは、学問としてのフィールドワークという枠組みを遥かに超えたもので、異世界の変容の旅が濃密にたっぷりと味わえる。
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