みすず書房
カナダ、マニトバ州北部の凍て付く自然。母親と従妹と暮らす14歳のノアが、地図製作者の父親が持ち帰った短波ラジオで最初に聞いたのは、親友ペリーが割れた氷から一輪車ごと湖に落ちたという報せだった。死んだペリーの両親の村で次の夏も過ごすと決めたノア、村には先住民クリーの人びと、罠猟師、宣教師、そして行方不明の父親までが……。物語は後半、大都会トロントの映画館〈ノーザン・ライツ〉に舞台を移し、そこでノアと家族は思いもかけぬ出会いを経験する。アーシュラ・K・ル=グウィンが「おかしく、かなしく、やさしく、果敢である……初雪が降った野についた、最初の足跡のような本」と評した一冊。
単行本(ハードカバー)
判型:A6判(105×148)
336頁
2020年10月16日
ISBN:9784622089445