ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ
山と溪谷社
インド北部、小チベットと称されるヒマラヤの秘境「ラダック」に押し寄せる、グローバリゼーションの波。「近代化」という名の破壊行為が、先祖から受け継がれてきた自然と調和した暮らしをおびやかす。1975年からラダックを見つめつづけてきたドキュメンタリー映画『幸せの経済学』の監督が、人と人、人と自然とのつながりを取り戻すことのできるローカリゼーションにこそ持続可能な未来の可能性があることを説いた名著。
《 著者紹介 》
ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ( Helena Norberg-Hodge )
スウェーデン生まれ。ISEC(International Society for Ecology and Culture)創設者、代表。世界中に広がるローカリゼーション運動のパイオニアで、グローバル経済がもたらす文化と農業に与える影響についての研究の第一人者。1975年、インドのラダック地方が観光客に開放された時、最初に入った海外からの訪問者の一人で、言語学者として、ラダック語の英語訳辞典を制作。以来、ラダックの暮らしに魅了され、毎年ラダックで暮らすようになる。そしてラダックで暮らす人々と共に、失われつつある文化や環境を保全するプロジェクトLEDeG ( The Ladakh Ecological Development Group)を開始。この活動が評価され1986年に、もう一つのノーベル賞と知られ、持続可能で公正な地球社会実現のために斬新で重要な貢献をした人々に与えられるライト・ライブリフッド賞を1986年に受賞。ダライ・ラマ法王の訪問も受けている。著書「ラダック懐かしい未来(Ancient Futures)」は日本語を含む40の言語に翻訳され、世界各国で高い評価を得ている。
●ドキュメンタリー映画『幸せの経済学』
http://shiawaseno.net/
文庫
397頁
2021年2月15日
ISBN:9784635049047