アノニマ・スタジオ
古本市で購入されて棚で余生を過ごす一行も読んでいない全集、誰もが知る夏目漱石。俳人による読書案内である本書の一節、―いまでも自分は近所を歩きながら、読み終わった本を思い返していることがよくあって、そんなときこそ「いま読んでいる」といった実感がある―そんな風に、日々の出来事や人との会話の中からふっと始まる本にまつわる思いは、夢中になった本もそうでもなかった本も、一度読まれた本は自分の中のどこか、平行世界のような場所にずっと存在したまま、いつかまた読まれる時間を待っているのではと感じさせる。
単行本(ハードカバー)
判型:46判(127×188)
253頁
2023年12月27日
ISBN:9784877588557