青土社
戦争を正当化する暗黙のシステム。産軍複合体を背景として政府に都合のよい国民的コンセンサスを捏造する――それが主流メディアの役割だ。暗黙のうちに張り巡らされた「教化システム」を暴き、メディア・大企業・政府による専制支配を読み破る、チョムスキーの真骨頂。現代社会への鋭利かつ根本的な分析と批判。(出版社紹介より)
《目次》
前書き
新版への序文
著者序文
1. 何が主流メディアを主流にするのか
2. 「中東は嘘をつく」
3. 防御的攻撃
4. 日曜版――休ませてくれない一日
5. 民主主義という文化について
6. 第三世界、第一の脅威
7. 「民主主義への渇望」
8. 非暴力の使徒
9. UN(国連)イコールUS(我ら米国)
10. 追伸「モイニハンの木馬に乗る」
11. われらの「倫理目標意識」
12. 「われら人民」
13. 平和をもたらす
14. 責任の重荷
15. スターリニズムの死と生
16. 毒の除去
17. 「鬼畜のごとき行為」
18. 政治的に適正なる思想警察
19. 安らかに眠れ
20. おきまりの階級闘争
訳者あとがき
新装版訳者あとがき
原注
索引
《著者紹介》
ノーム・チョムスキー(Noam Chomsky)
1928年生まれ。マサチューセッツ工科大学教授。生成文法理論により言語学に革命をもたらす一方で、アメリカ政府の政策やメディア・コントロールに対するラディカルな批判者として知られる。著書に『メディア・コントロール』(集英社新書)、『お節介なアメリカ』(ちくま新書)、『マニュファクチャリング・コンセント(トランスビュー)、『知識人の責任』(青弓社)、『中東 虚構の平和』(講談社)、『9・11――アメリカに報復する資格はない』(文藝春秋)、『テロの帝国アメリカ――海賊と帝王』(明石書店)、『生成文法の企て』、『統辞理論の諸相――方法論序説』(以上、岩波書店)ほか多数。
《訳者紹介》
本橋哲也(もとはし・てつや)
1955年東京生まれ。東京経済大学コミュニケーション学部教授。専門はイギリス文学、カルチュラル・スタディーズ。著書に『ポストコロニアリズム』(岩波新書)、『本当はこわいシェイクスピア』(講談社選書メチエ)、『カルチュラル・スタディーズへの招待』、『映画で入門カルチュラル・スタディーズ』(以上、大修館書店)『深読みミュージカル 新装版』(青土社)など。訳書にハーヴェイ『ニュー・インペリアリズム』(青木書店)、ハーヴェイ『ネオリベラリズムとは何か』、モートン『現代思想ガイドブック スピヴァク』、チョウ『ディアスポラの知識人』、ヴォーン『キャリバンの文化史』(以上、青土社)、ジェームズ『境界を越えて』(月曜社)など。
単行本(ソフトカバー)
判型:四六判
242頁
2019年8月14日
ISBN:9784791772117