ブルーシープ
描かれた線に、そして余白の空間に、何とも言えない心地よさが感じられるイラストレーター、フォロンの初期作品50点のドローイングは、そこに何か答えを見つけてもいいし、ただただ眺めているだけでいいよと言われているような、寛容さみたいなものがある。絵にそっと添えられた、フランスの文豪マルセル・プルーストが答えた質問帖のフォロンの回答に、ふと頬が緩む。
【著者紹介】
ジャン=ミッシェル・フォロン(Jean-Michel Folon, 1934-2005)
20世紀後半のベルギーを代表するアーティストのひとり。1934年ベルギー・ブリュッセル生まれ。はじめは建築や工業デザインを学ぶが、1955年にパリ近郊へ移住し本格的に絵を描き始める。1960年代初頭に雑誌『ニューヨーカー』や『タイム』の表紙を飾り、その後、各国で高く評価され、世界中の美術館で個展が開催される。日本では30年ぶりとなる回顧展を、2024年7月より東京、名古屋、大阪で順次開催。
単行本
判型:A5変判
128頁
2024年5月30日
ISBN:9784908356575