筑摩書房
未開社会における民間信仰研究を通じて、現代における医療行為と社会・文化の関連性を解いてみせる医療人類学は、新しく意欲的・野心的な試みだった。著者は吉田禎吾に師事し、そうした学問領域を切り拓いた先駆的第一人者。読みやすい筆致にも定評がある。本書は初期の代表作で、シャーマニズム信仰のような伝統的社会での医療治療から、近代化されつつある新潟県のムラにおける医療行為のフィールドワークまでを通して、医療人類学という病気観と社会構造の照応への試みの可能性を探っていく。
―出版社紹介より
文庫
352頁
2022年11月10日
ISBN:9784480511522