南方新社
歌と神霊の奥深い世界。藤圭子の怨歌、伊豆大島のミコケある女性の御詠歌、盲目の女旅芸人瞽女の歌と信仰、奄美のユタの霊能と巫歌、南西諸島に伝わる葬送歌や哀惜歌、宮古島の古謡――。文字のなかった時代、人々は歌に想いを託した。今も歌声は、人の心の奥底を強く揺さぶる。歌には、生死や人と神の境界を超える力がある。――出版社紹介より
■目次
はじめに
藤圭子
歌の力
瞽女
瞽女の歌の力
瞽女のシャーマン性
継承されるもの
歌と神霊の世界
生と死
歌声
おわりに
あとがき
注釈
■著者紹介
福 寛美(ふくひろみ)
1962年東京生まれ。現職、法政大学兼任講師。法政大学沖縄文化研究所兼任所員。琉球文学・神話学・民俗学。1984年学習院大学文学部国文学科卒業。1987年学習院大学院人文科学研究科博士前期課程卒業。1990年学習院大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学。文学博士。主な著書に、『ぐすく造営のおもろ』(新典社、2015年)、『ユタ神誕生』(南方新社、2013年)、『おもろさうし』と群雄の世紀』(森話社、2013年)、『夜の海・永劫の海』(新典社、2011 年)、『うたの神話学』(森話社、2010年)、『琉球の恋歌恩納なべとよしや思鶴』(新典社、2010年)、『喜界島・鬼の海域 キカイガシマ考』(新典社、2008年)ほか。
単行本(ソフトカバー)
判型:四六判
128頁
2015年8月10日
ISBN:9784861243219