筑摩書房
死を前にしたウィトゲンシュタインの哲学的色彩論。なぜ色盲や盲目は、<正常な視覚>からの逸脱であるのか? 大勢の人間で「純粋な色」を語ることはできても、「純粋な色」を同時に見ることはできない理由とは?色に対する私達の姿勢に、一石を投ずる。
【目次】
編者まえがき
凡例
第Ⅰ部
第Ⅱ部
第Ⅲ部
第Ⅰ部と第Ⅲ部の対照
解説 村田純一
訳者あとがき
文庫版訳者あとがき
【著者紹介】
ルートウィヒ・ウィトゲンシュタイン(Ludwig Wittgenstein)
1889-1951年。ウィーンのユダヤ系富豪の家に生まれる。航空工学や数学を学んだ後、フレーゲやラッセルの影響を受けて論理学などを学ぶ。『論理哲学論考』の完成によって哲学問題をすべて解決させたと考え、その後、小学校教師などの職に就いたが、自己の言語理論への批判的検討を通して新たな転回を遂げ、哲学者としてケンブリッジ大学に復帰。後年の思想は『哲学探究』へと結実する。
文庫
256頁
2025年1月10日
ISBN:9784480512840