日本能率協会マネジメントセンター
VUCAと呼ばれる不確実な毎日の中で、世界や日本社会の将来、地球環境や持続可能性といったメタな問題から、身近な仕事・キャリア・人間関係・家族の問題まで、私たちはさまざまな問題・悩みを抱え、ストレスにさらされ続けている。
そんな日々の中で、クリアな思考をして、建設的に悩み・問題と向き合い続けることは、決して簡単なことではない。
「正直なところ、毎日が忙しくて悩む時間すらとれない」
「モヤモヤすることはあるけれど、悩んでいたら日々の仕事が終わらない」
「仕事・人生をもっと充実させたいし、このままじゃまずいのはわかっているけれど、今は将来のことを考える気力・エネルギーが残っていない」
そんな本音を抱えながら、何とか日々の生活をやり過ごしているという方は少なくはないのが現実ではないだろうか。
そんな、“ちょっとお疲れ気味”の現代のビジネスパーソンに提案したいのが、1日5分でできる“書く瞑想(ジャーナリング)”である。
書く瞑想(ジャーナリング)とは、マインドフルネスの手法の一つで、設定された「問い」について、手で文章を書いていくというシンプルなものだ。ただ、そのシンプルさにも関わらず、
・免疫力の向上、睡眠の改善
・不安の減少、ストレス耐性の向上
・集中力の向上、パフォーマンスの向上
といったマインドフルネス瞑想同様の成果が報告されている。
本書では、特に仕事に直結するマインドフルネスの効果でもある「セルフ・コンパッション(自他への共感、労りの心)の醸成」と「セルフ・アウェアネス(気づきの力)の向上」を軸にしながら、“書く瞑想”のコツ・解説を行なっていく。さらに、“書く瞑想”の具体的な「問い」としては、30代以上のビジネスパーソンが日々抱える悩み(キャリア、人生の方向性、人間関係)を解消するためのものを提供する。
「書く瞑想は、人生を変えるほどの大きな力をもたらす」と著者たちは話すが、そんなパワフルな「書く」「振り返る」という「書く瞑想」の習慣を、1日5分、8週間をとおして身につけることを目指していく。
目次
Prologue 1日5分の“書くマインドフルネス”を始めよう
・1日5分の「自分と向き合う時間」でモヤモヤが消えていく
・マインドフルネスは「心のトレーニング」
・誰にでも、どこにいてもできる
・「マインドフル」ってどんな感じ?
・ジャーナリングとは
・「手で書く」ことのものすごい効果
・気づきと共感の力を取り戻そう
・セルフ・アウェアネスからセルフ・コンパッションへ
・ジャーナリングのやり方
Part1 セルフ・コンパッションで自信・エネルギーを取り戻す
・モヤモヤに向き合うと仕事が終わらないと思っているあなたへ
・悩むエネルギーの源はセルフ・コンパッション
・セルフ・コンパッションって?
・ジャーナリングで心のエネルギーを取り戻そう
・自信とマインドフルネスの関係
<ジャーナリングテーマ>
・自分に思いやりを持つには
・感情の正体を知る
・脳のゴミ出しをしよう
・自信を持つために必要なもの など
Part2 セルフ・アウェアネスを高める キャリア・仕事編
・「このままでいいのかな…」と思っているのに動けないあなたへ
・「先が見えない」と感じてしまう脳科学的な理由
・「人生迷子」になっていませんか?
・自分の道を見つけるカギは、自分の中にある
<ジャーナリングテーマ>
・心にエネルギーを充填するための特効薬
・仕事のペースを見直す
・「なんのために働いているんだろう」と思ったら
・「やりがい」をアップデートする など
Part3 セルフ・アウェアネスを高める ワーク・ライフ・バランス編
・仕事とプライベートのバランスがうまくとれないあなたへ
・メタ認知の力を高めよう
・いつも堂々巡りしてしまうのは、人間の脳の本能
・世間体や周囲の目が気になってしまうときは
・「自分の声」に耳を傾けてみよう
<ジャーナリングテーマ>
・充実した人生を送る秘訣
・日常を「初心の目」で見てみよう
・うまくいかないときに思い出したい3つの視点
・周囲の評価に振り回されない自分になる など
Part4 セルフ・アウェアネスを高める 人間関係・つながり編
・孤独を感じるあなたへ
・人間関係の問題はどこからくるのか?
・人との付き合い方は、自分で決めていい
・「あなたらしく」いるために必要なこと
・“関係性”“つながり”に活かすマインドフルネス
<ジャーナリングテーマ>
・他人への思いやりが自分を癒す
・「どうしてあの人は変わってくれないの?」と思う心への処方箋
・人との信頼関係を築くヒント
・大切な人と良好な関係を保つには など
ー出版社紹介
単行本(ソフトカバー)
判型:A5変判
256頁
2022年4月10日
ISBN:9784800590022
