竹内敏晴
藤原書店
自分の声を聴くだけで、その瞬間の自分の状態は分かるものだ。まるで、どこまでも届くかのような混じりけのないものに思える時。声がこもり、遠くへ届かない時。本当のことばを話すことは意外に難しい。本書は、ことばと体のつながりを探究した独自の心身論により、日本のボディワークやコミュニケーションのセラピー実践に類まれな影響を与えた演出家・竹内敏晴の死の直前の約3ヶ月間に語り下ろされた自伝である。幼い時に耳を患い、外界とのコミュニケーションが絶たれた経験や、学生時代の弓術への没頭、戦争体験、新劇からアングラ、現代演劇の最先端での疾走。そして死を間近に控えた病室での聞き書き。最後まで人と真摯に対峙し、自分の本当の声を追求し続けた著者のことばの輝きに触れる。
【目次】
第1章 生い立ちから小学校入学まで
第2章 浦和中学の頃
第3章 大東亜戦争と旧制第一高等学校
第4章 「感じるからだ」 と 「考えるからだ」―― 日本の戦後について ――
最期の章 間近に死を控えて
単行本(ハードカバー)
判型:四六判
296頁
2010年9月30日
ISBN:9784894347601
