地平社
今年に入り、武器輸出の全面解禁や熊本・静岡へのミサイル配備など軍備増強と改憲に突き進む高市政権に対し、市民による反戦・護憲を求めるデモは国会前から全国へと拡大している。5月3日の憲法記念日には、「つながろう 憲法いかして平和な世界を! 2026憲法大集会」が東京で開催され、平和を願う約5万人が集った。本書は、複雑化する国際情勢を俯瞰しながら、歴代政権が推進してきた南西諸島での軍事化の実態を詳解する。長年の調査を通じて与那国島、宮古島、石垣島、奄美大島、馬毛島の変わりゆく姿を見つめてきた著者は、抗議の声も無視され、蚊帳の外に置かれた島民に広がる緊張と不信、地域社会への弊害を浮き彫りにしながら、軍事力に頼らない平和創造の手がかりを提言する。
【目次】
序章 問題の所在 南西諸島における国家と住民の断絶
第一章 「脅威」の構築 リアリズムが正当化する軍事化
第二章 日米防衛協力の変遷 米軍再編からEABOへ
第三章 南西諸島の要塞化 基地建設の過程と住民
第四章 国民保護 住民を守らない「保護」の虚構
第五章 列島を覆う軍事化 安保三文書以後の軍事的展開
第六章 批判を許さない社会的雰囲気 平和運動への圧力のメカニズム
終章 日本の安全保障国家化と平和の課題
【著者紹介】
池尾靖志(いけお・やすし)
立命館大学非常勤講師。1968年名古屋市生まれ。平和学、国際関係論専攻。編著に『平和学をつくる』(晃洋書房)、『自治体の平和力』(岩波ブックレット)、共著に『地域から平和をきずく』(晃洋書房)、『日本から発信する平和学』『教養としてのジェンダーと平和II』(法律文化社)がある。
単行本(ソフトカバー)
判型:四六判
336頁
2026年3月26日
ISBN:9784911256442
