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くらやみに、馬といる
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カディブックス
与那国島で馬と暮らす日々を送る文筆家による三冊目の著作。
馬の気持ちを理解するための「馬語手帖」、馬とコミュニケーションをとるための「はしっこに、馬といる」という前二作と少し趣を異にした今回は、著者が夜更けから森に入り、くらやみの中を馬と過ごす中で、「一滴一滴したたり落ちてきた言葉の断片を集めた」小さな本。
夜の森に入るというと、怖くはないのだろうかと思うが、著者が過ごすくらやみの時間には、すべてのものと溶け合うような穏やかな喜びや心地よさがある。
人は、概して闇や暗さを怖れる。その傾向は物質的な明暗だけにとどまらず、「あの人は、暗い、陰気だ」というように他者、そして自分自身の内にある気質も、疎んじてしまうことがあるが、丁寧に見つめてみれば薄暗いグレーの世界の中には、多様な豊かさがあることに気づかされる。
単行本
判型:A6判(105×148)
115頁
2019年10月20日
ISBN:9784906900022