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これからの日本のジビエ

2,750(税込)

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野生動物の適切な利活用を考える
押田敏雄 編著、一般社団法人日本ジビエ振興協会 協力
緑書房

「ジビエ」とは、狩猟で捕獲された天然の野生鳥獣の食肉を意味するフランス語の言葉。ここ日本でも仏教伝来以前は狩猟が一般的に行われていたが、仏教の不殺生戒の教えによって次第に肉食が禁忌されるようになった。本書は、資源の有効活用の観点から注目を集めるシカ、イノシシなどのジビエについて、農学、獣医学、畜産学、動物生態学、動物行動学、環境科学、経営学、観光デザイン学、調理師、狩猟者の専門家18名が、ジビエに対する正しい知識の普及を目指し、国内における現状と課題、そして未来について解説する。


【 目次 】
第1章 ジビエってなに?
1 ジビエとは――ジビエの定義と世界のジビエ
ジビエの定義
世界のジビエの種類
2 日本のジビエ
鳥獣などの喫食文化と野生鳥獣の増加
狩猟文化とマタギおよびジビエの歴史
ジビエの黎明と振興
3 農業被害と野生鳥獣の利用
農業被害の実態と鳥獣対策
野生鳥獣の利用の実態とジビエの将来
4 「狩猟と有害鳥獣捕獲」の違いからジビエ利用がどうあるべきかを考える
野生鳥獣の捕獲に関する法令について
狩猟と有害鳥獣捕獲をなぜ分けるべきか
ジビエのあり方を考える
食肉利用以外の多様な捕獲個体の利用
5 ジビエを狩る
捕獲に必要な資格
捕獲方法
美味しいシーズン
狩猟と有害鳥獣捕獲の違い
美味しいジビエの捕獲とは
6 野生鳥獣肉に関する食肉処理施設の状況と背景
処理施設の規模と内容
処理施設の構造・面積および設備
シカおよびイノシシの販売価格・商品としての形態と販売方法
経営の背景と取り組むべき問題点

第2章 ジビエの動物
1 シカ
日本にいるシカ
生態・特徴
主な被害とその対策
シカの資源としての利用
シカ問題の解決と資源利用
2 シカはなぜ増えたのか
ハンターの減少と高齢化
農村の過疎化と耕作放棄地の増加
木材生産を目指した拡大造林政策
その他の要因
3 イノシシ
生態・特徴
農林被害とその対策について
利活用
4 その他の動物
クマ
カルガモ
カラス
キョン
アナグマ

第3章 ジビエを美味しく食べるための基礎知識
1 ジビエの栄養
ジビエ肉のイメージ
ジビエの肉質
ジビエ肉の特性
ジビエ肉のタンパク質と機能性
脂肪の質
ジビエの美味しさ
ジビエ肉の調理
2 ジビエの安心・安全
家畜衛生・食品衛生としての家畜と野生動物の違い
ジビエ処理のガイドラインの概要
国産ジビエ認証制度の概要
ジビエを原因とした食中毒事例
ジビエの加工処理・調理過程に伴う人獣共通感染症
3 ジビエの流通事例と今後の課題
ジビエの流通は誰が担っているか
ジビエ流通の現状と課題
ジビエ流通の事例──北海道・鳥取県
4 料理人からみたジビエの魅力
日本でのジビエ文化の始まり
ジビエの魅力は肉質の個性
肉質の特徴
日本で楽しめるいろいろなジビエ
ジビエの栄養的特徴
飲食店におけるジビエの安全管理の留意点
5 ジビエの加工――野生動物肉の研究などから
肉としての特徴と利用の可能性について
シカ肉・イノシシ肉の加工に関する研究
最近の研究課題

第4章 野生動物の交通事故
1 自動車事故
野生動物と自動車事故
野生動物の自動車事故の実態は
エゾシカの自動車事故
野生動物の自動車事故への対策・対応
2 鉄道事故
鉄道における野生動物による支障の現状
鉄道沿線におけるシカの行動観察
シカのコミュニケーションを利用した新たな対策の検討
シカが忌避する音の考案
忌避音の効果検証
忌避音を利用した対策の今後

Column
ジビエのペットフード利用
ジビエの装飾、服飾への利用
ジビエ動物と畜産
ジビエ・エコツーリズム~ボスニア・ヘルツェゴビナの先駆的試みと日本の事例~
ジビエに影響する感染症にどう対応すべきか

日本ジビエ振興協会 公式サイト
https://www.gibier.or.jp/

単行本(ソフトカバー)
判型:A5判(148×210)
232頁
2021年5月20日
ISBN:9784895315906

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