W・パウリ、C・G・ユング
ビイング・ネット・プレス
深層心理学者のユングと理論物理学者のヴォルフガング・パウリとの交流は、パウリが精神的な不調に陥ったことがきっかけで、医者と患者の関係から始まった。
両者はパウリが個人的に見た夢の解釈を柱とした往復書簡を交わすようになり、やがて対等な関係での精神的な交流が深まる。それは各自の専門領域を超えた学問領域の交流となり、さらには錬金術やUFO、超心理学、易、ギリシア哲学を下敷きとした哲学的な議論にまで発展する。
本書には、量子力学で多くの業績を残したパウリがシンクロニシティの考え方を強く支持していたことや、彼の思考、人生が映し出されている。「心」と「物」を分けて考えるのが当たり前の現代人にとって、二つの接点を求める知の巨人たちが何をどう考えていたかを伺い知れる貴重な一冊。
単行本(ハードカバー)
判型:菊判(150×220)
タテ212mm × ヨコ146mm
410頁
2018年8月4日
ISBN:9784908055133